静岡県歌人協会とは
静岡県歌人協会は1960(昭和35)年に、
初代会長、大岡博らによって創設された、
静岡県在住の歌人、及び静岡県にゆかりのある歌人の
多くが所属する団体です。
短歌の創作と研究、批評を通じて、
歌人相互の研修や親睦を図り、
静岡県の文化の発展に
寄与することを会の目的としており、
結社や地域を超えて活発な活動が続いています。
静岡県歌人協会の主な活動
年度初めの総会に合わせて中央短歌大会を開催し、大勢の歌人が集います。短歌大会のほか講演会や年ごとにテーマを定めてパネルディスカッションなども実施します。
秋には静岡県短歌大会を実施します。公募の形をとり、会員以外からの出詠、参加もあります。選者と入賞者が集い、大賞ほか多くの秀歌を表彰し、批評をします。
2月から3月にかけての時期には、東部、西部地区で短歌大会を開催します。会員は中央短歌大会ほか全てに出詠、参加することが出来ます。
出版、広報活動としては、年に4回、会報を発行するほか、隔年で「合同歌集」を発刊、2年間の会員の代表作を掲載するほか、県内の各結社、地域団体の歩みを記録します。
また、静岡県文化協会に所属し、静岡県芸術祭への選者の派遣、文学教室への講師の派遣など、その活動の一端を担っております。
さらに年度ごとに、会員が一年間に刊行した歌集・歌書を対象に、静岡県歌人協会賞を選出し、表彰します。新人賞や特別賞を授与する場合もあります。
主要会員の作品 『年間歌集 第31集』より
- 雨の夜はあめのにほひにしづみつつ仄明りして仮初めの宿 小笠原小夜子
- さびしさの象徴として立つ富士が今朝は私を坂へと誘ふ 木ノ下葉子
- 雪虫の群ひとかたへ移りゆく杉叢暗き墓処への径 君山宇多子
- 杳かなる記憶の欠片手繰り寄す千代紙二枚その先にあり 小池 尹子
- 雨の中必死に走つた君だからパンナコッタの白きが似合ふ 桜井 仁
- 籠りゐる日も歌はむか胸ぬちにモーツァルトの椋鳥を飼ふ 柴田 典昭
- 薄ら氷の底のぬくもり生きかへるなら今だぞと腹を撫でやる 清水 正人
- 明日会はむ人のなけれど西空に山から山へとふかき虹立つ 信藤 洋子
- 水底にあはく綾なすみづの影つかみそこねたさかなを数ふ 杉本 なお
- ティンパニの震えを一瞬断ち切りて たてがみ靡かせ終楽章に入る 丸井 重孝
過去数年間の主な静岡県歌人協会賞・新人賞受賞歌集
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五百夜 水野 信子
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陸離たる空 木ノ下 葉子
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州崎パラダイス・他 佐久間 章孔
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だいだらぼふ 大原 葉子
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日日の旋律V 古木 さよ子
静岡県歌人協会に入会すると
東・中・西部それぞれの地域で開かれる短歌大会や会員ではない方々にも広く呼びかけて催される静岡県短歌大会をはじめ、短歌を学ぶ様々な機会を提供します。
著名な歌人を招いての講演会も企画します。
県内外の短歌情報を満載した会報を年四回お届けします。
二年に一度刊行する会員の合同歌集に参加できます。
要請があれば、講師の派遣を致します。
会員が上梓した歌書・歌集を対象に静岡県歌人協会賞並びに、
静岡県歌人協会新人賞を選出し、表彰します。
歌人協会概要
- 会長 柴田典昭
- 副会長 丸井重孝(東部 会報担当)、桜井仁(中部 会務担当)、清水正人(西部 会計・入退会担当)
- 常任委員 会務:27名
- 委員 地区担当他:12名
- 会員 262名(令和4年4月1日現在)